いちご煮（せんべい汁）｜おせち郷土料理NAVI｜正月料理の通販ランキングです！

　青森県の郷土料理の一つでよく知られる「せんべい汁」はモチモチとした食感があり、鍋のうまみがせんべいに凝縮されている素朴な料理です。せんべい汁は、青森県八戸市周辺の郷土料理として知られ、主役の材料に専用の南部煎餅が使われ、醤油味で煮立てた汁物あるいは鍋料理の総称です。

　せんべい汁のキーポイントは、南部煎餅の中でも特にせんべい汁に使う目的で焼き上げた、おつゆ煎餅・鍋用煎餅専用のかやき煎餅です。

　せんべい汁には手で割った煎餅を基本的には醤油ベースの鶏や豚の出汁で、ごぼう、きのこ、ネギ等の野菜の具材と一緒に煮立てます。そうすると、出汁を吸った煎餅が、歯ごたえがあるすいとんと似た食感になるのが特徴です。

　もともと南部地方はすいとんの食文化が盛んで、すいとんの代わりとして保存のきく煎餅を用いたものが、せんべい汁とも考えられます。

　ちなみに、八戸せんべい汁研究所では、2003年から、せんべい汁その他に関するさまざまな調査を行っていて、2008年2月に行った飲食店調査の結果では、せんべい汁を提供しているお店が約200軒を数え、地域別の内訳では、八戸市内が135軒、八戸を除く青森県内が12軒、岩手県二戸市内で2軒、宮城県仙台市内で1軒、東京都内で7軒、神奈川県川崎市内で1軒とのことです。

　なお、歴史的に見ると、せんべい汁は、江戸時代後期の天保の大飢饉の頃、八戸藩内で生まれたとされています。

　時は移り、2006年9月、トリオ★ザ★ポンチョスの、「好きだDear!八戸せんべい汁」という、八戸せんべい汁オフィシャル応援ソングが誕生しました。

　また、テレビなどでお馴染みのB-1グランプリでは、八戸せんべい汁研究所の調査によりますと、2006年の第1回大会では4位で、2007年の第2回大会から3年連続で第2位を獲得し、2010年の第5回大会から2年連続で第3位でしたが、2012年の第7回大会で初優勝しています。

　この陰には、八戸せんべい汁オフィシャル応援ソングの「好きだDear!八戸せんべい汁」をリリースした、トリオ★ザ★ポンチョスの効果もあると思われます。トリオ★ザ★ポンチョスは、青森放送のラジオ番組、うっちゃん・みかちゃんの「県南おもしろ事件簿」で誕生したユニットで、うっちゃん（内山千早）青森県青森市出身、みかちゃん（中島美華）北海道札幌市出身まこっちゃん（桜田マコト）青森県十和田市出身の3人で構成されています。

　今後も全国B-1グランプリでの優勝あるいは上位入選を狙う東北の郷土料理としてのせんべい汁は、オフィシアルソングとともに多くのフアンを獲得して、その名をますます全国区レベルに引き上げるのではないかと思われます。