千葉県山武市の郷土料理・ご当地グルメ
落花生味噌は、千葉県の特産品であり、郷土料理の味です。落花生の香りが味噌の味とマッチしていて、ご飯のおかずにしても良く、お茶請けにも合います。
落花生味噌は、煎った落花生と味噌と砂糖を混ぜ合わせただけと言う至ってシンプルな料理ですが、落花生には脂肪やたんぱく質などの栄養素が豊富に含まれているので、昔は千葉県の家庭では保存食として落花生みそを常に保存していたそうです。
落花生味噌の作り方は、フライパンに油をひいて、焦がさないように気を付けて弱火でゆっくりと落花生を煎ります。よく煎れてから砂糖と味噌を加えて豆に馴染んでから酒を少量入れれば出来上がりです。なお、味噌には西京粒味噌を使用し、長ネギと鰹の削り節も少し加えます。
作る時に落花生を焦がさないで、しかも十分火が通るように煎ることがポイントで、味噌と砂糖を加えてから煮すぎないこともコツになります。
関東地方で落花生と言えば千葉県と言われるほど、千葉県の落花生は有名ですが、現在の千葉県の落花生の置かれた立場を見ますと、国内での落花生作付面積は、昭和40年の66,500ヘクタールをピークに徐々に減少し、平成19年には8,310ヘクタールにまで減少しています。今では国内での落花生流通量全体の9割が外国産で、国内産は約1割程度ですが、その約7割が千葉県産です。
落花生の原産地は南米で、日本では沖縄県で古くから栽培されていました。宝永3年(1706年)に中国から伝わりましたが、日本での栽培は明治7年(1874年)に政府がアメリカから種子を導入したのが始まりとされています。
ちなみに、千葉県の落花生栽培が始まったのは、明治9年に山武郡南郷町(今の山武市)で農業を営んでいた牧野万右エ門氏が神奈川県三浦郡から種子を購入したのが始まりとのことです。時が過ぎて、神奈川県では落花生の栽培はそれほど盛んではありませんが、千葉県は落花生の栽培に力を入れています。
なお、千葉県の山武郡南郷町で落花生栽培が始まったのですが、落花生味噌は、千葉県全体が発祥地と考えるのが順当でしょう。
この独特の料理を編み出した千葉県出身の有名人は数多く居ます。特に落花生と縁が深い山武市の出身者には、女優の麻生久美子が居ます。
麻生久美子は、アイドル歌手志望で、履歴書をプロダクション事務所に送ったのがきっかけとなり、1995年に第6回「全国女子高生制服コレクション」でグランプリを受賞し、「BAD GUY BEACH」で映画デビューを果たしました。さらに、映画「カンゾー先生」のオーディションを受けて合格し、一気に日本アカデミー賞最優秀助演女優賞、新人俳優賞などを受賞して女優としての地位を確立ました。
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