福井県越前市の郷土料理・ご当地グルメ
越前おろしそばは、日本の長寿県の人地として知られる福井県名産のおそばで400年以上前から今に伝わる伝統料理です。
越前おろしそばは、その名が示すように、大根おろしとだしをたっぷり使って食べるおそばです。
江戸時代に時の領主がお米だけでは心もとないからということで、非常食としてそばの栽培を命じ、そばが栽培されるようになったと言われています。さらに、そばに越前産の大根をおろしとだしをかけるこの食べ方が推奨され、それが越前おろしそばの起源とされています。
今では地域により食べ方が異なり、そばに大根おろしをかけないで、脇に添えてだしをかけたりもします。ぴりりと辛みがある大根おろしを想像すると今すぐにでもたべたくなりますが、福井県内にはおろしそばをメニューにしているお店がたくさんあり、健康食としても全国的な注目を集めています。
越前おろしそばのレシピは簡単で、メインはもちろん越前そばと 大根おろしです。そこにねぎと わさび、それに花かつおで、かえし汁は、醤油、みりん、 砂糖で、だし昆布とかつお削り節が味の本命です。
作り方は、まず出しをとりますが、だし昆布はあらかじめ水に最低30分は浸しておき、それを鍋で沸騰するまで弱火で火にかけます。沸騰する直前にだし昆布をひきあげて、削り節を入れ、軽く煮出てから、ネル生地などでゆっくりと漉します。
それに醤油とみりん、砂糖を加えて、おツユを作ります。
おそばを適当に腰がある程度に茹でて、たっぷりの大根おろしと適量のねぎと花かつおを盛れば出来上がりで、このおそばをそば汁で食します。
かつて昭和天皇が「美味しかった」と絶賛されたと言われる越前おろしそばは、その素朴さ故に地元で食され、観光客にも受けますが、日本酒を飲んだ後の〆としては最高ですね。
この長寿の食べ物とも言われる越前おろしそばの福井県からは、著名人が何人もでていて、例えば、物理学者でノーベル物理学賞を受賞した南部陽一郎や、数々の名作を世に送り出した小説家の水上勉(直木賞)や津村節子(芥川賞)も福井県の出身です。
演歌の大スター五木ひろしは、三方郡美浜町の出身で、俳優には、古くは、花菱アチャコ、最近では、宇野重吉(下文殊村=今の福井市)、大和田伸也と大和田獏(敦賀市)などの名前は広く知られるところです。
越前市でみると、いわさきちひろやかこさとしという著名な絵本作家の故郷であり、「サラダ記念日」のヒット歌集で知られる歌人・俵万智の誕生の地でもあります。
もちろん福井県出身の有名人や芸能人は数が多く、都道府県の中では福井県はそれほど目立つ県では無いかも知れませんが、実は多くの人材を輩出しているのです。
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