ニシンの山椒漬け（会津若松市）｜おせち郷土料理NAVI｜正月料理の通販ランキングです！

　ニシンの山椒漬けは、山椒の香りが食欲をそそる一品で、お酒の肴としても美味な料理です。

　ニシンの山椒漬けを端的に言うと、身欠（みがき）にしんと山椒の葉を組み合わせて、これらを特製の専用のニシン鉢に重ね合わせて入れ、そこにしょうゆと酢、隠し味に酒と砂糖を入れてから、食べごろになるまで漬けた料理です。

　ちなみに、ニシン鉢は家庭には無くてはならないもので、昔は嫁入り道具として必要不可欠とされていました。

　海から遠く離れている会津での貴重なタンパク源のひとつは、北海道で乾物加工された身欠にしんでした。今では小名浜などからの流通がある会津では、昔は海の生魚を入手することは難しく、そこで日持ちする身欠にしんを工夫して調理した保存食として、ニシンの山椒漬けが生れたと言えます。

　さらに、ニシンの山椒漬けには新鮮な山椒が大量に必要になります。先人の知恵は見習うべきものがあり、実は山椒の新芽はニシンの腐敗を防ぎ、保存性を高めると同時に、その香りと酸味で、ニシンの生臭さを消しています。

　目をニシンから転じますと、戦国時代から歴史の波の影響を受けた会津若松市とその周辺は戦国武将で著名な、伊達政宗、上杉景勝、直江兼続などとも深い縁があります。

　また、会津と言えば思い浮かぶのが、1868年（慶応4年）に起きた戊辰戦争で、反政府勢力と見なされた会津藩は明治政府軍の攻撃の対象とされ、会津戦争では。明治政府軍が若松城下に攻め寄せて、白虎隊の悲劇が起きています。

　この内乱と相前後して会津若松のゆかりの人で忘れてはならないのが、新選組副長で、中でも新撰組局長の近藤勇の補佐役として名を馳せた土方歳三でしょう。土方歳三は今でも会津人には尊敬される存在と言え、多くの会津の人たちは新撰組を高く評価しているようです。

　さらに、視野を広げると、世界的に有名な、説明を要しない野口英世博士も、会津の人とされています。野口英世は正確には猪苗代湖周辺の生れですが、会津磐梯山や猪苗代湖は会津の一部なのです。

　ぐっと話題をソフトにしますと、1956年のミスユニバース日本代表には、会津生まれの馬場祥江がいます。

　また男性声優で歌手でありナレーターでもあり、2003年にアニメージュ第25回アニメグランプリ声優部門でグランプリを受賞し、2006年の第28回と2007年の第29回のアニメグランプリ声優部門でも2年連続してグランプリを受賞した経歴を持つ、保志総一朗は、意外にもと言うとやや失礼かも知れませんが、会津弁で知られる会津若松市の出身です。