岐阜県中津川市・恵那市の郷土料理・ご当地グルメ
栗きんとんは、そのほっくりした食感と栗の香りが万人に受ける岐阜県東美濃の秋の味覚の郷土料理です。栗きんとんは、生栗を皮のまま茹でて、中身を裏ごししたものに砂糖味を調えてから、練って茶巾絞りをした和菓子です。
栗きんとんの本場である岐阜県の中津川市や恵那市など東美濃地方では昔から栗の栽培が盛んでした。栗きんとんは江戸時代から素朴な郷土のおやつとして人気があり、茶会では欠かせないお菓子だったと言われています。現在では、岐阜県観光のお土産として評判が高く、地元の栗農家では栗きんとん専用の栗を出荷すると同時にその品質の向上を図っています。
栗きんとんのレシピは極めてシンプルで、生栗とグラニュー糖だけです。
栗きんとんの作り方は、洗った栗を鬼皮付のまま蒸し器で40分〜50分程蒸してから、二つに切り、スプーンで中身を取り出します。すぐに十分に裏ごしをして、鍋に入れてからグラニュー糖を加えて、木のしゃもじで混ぜてから中火にかけます。沸騰したら弱火にして焦がさないように混ぜ続けます。
トレイに乾いた布巾を敷いて、鍋の栗を分けて並べ、あら熱を取ります。それから布巾ごと揉んでまとめ、適当な大きさに分けて丸めます。次に、湿らせた布巾の上に取り分けたきんとん餡(あん)を乗せてきんとん餡の下で布巾を絞ります。茶巾をひねりながら絞り、布巾を返して広げると出来上がりです。
ちなみに調理のコツは栗を蒸すことだそうで、その方が余計な水気がなくなります。なお、栗きんとんは、抹茶や緑茶はもちろんですが、コーヒーや紅茶ともよく合いますから、美味しく頂きましょう。
美味しいので、いくらでも食べてしまいそうですが、主食ではありませんから、後を引く程度の量が適量かも知れません。そして、栗にはいろいろな栄養素がぎっしり詰まっていることも忘れないようにしましょう。
ここで栗きんとんを子供の頃たくさん食したと考えられる岐阜県出身の有名人を少し紹介しますと、独創的なアイデアで知られる日比野克彦や、パリコレクションでの国際的なファッションデザイナーの山本寛斎が居ます。
少し古いところでは、学校時代にその名前を耳にする名作「夜明け前」を書いた島崎藤村は、それこそ栗きんとんの本場、中津川市の出身です。
ほかにもここでは名前をあげませんが、岐阜県出身の著名人や有名人はたくさん居て、政財界や文化芸能界、さらにはスポーツ界で幅広く活躍しています。
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