北海道石狩市の郷土料理・ご当地グルメ
石狩鍋(いしかりなべ)は、鮭が主材料で、味噌味の鍋料理で、北海道を代表する郷土料理です。石狩鍋に使用するのは、鮭の身や骨などのアラと豆腐、タマネギやキャベツ、ダイコンやシイタケ、ニンジンや長ネギなどの野菜で、昆布出汁の味噌で煮込みます。
なお、この汁に酒粕を加えたりもしますし、隠し味にバターや牛乳が加えられることもしばしばあります。出来上がった最後に山椒の実あるいは「粉を振りかけるとさらに美味しくなります。
石狩鍋という呼び名は、多くの鮭が産卵時に遡上する石狩川にちなんでいて、北海道石狩市を流れる石狩川の河口近くにある割烹が考案したと言われています。古く明治時代には地元の漁師が味噌汁の中に鮭のぶつ切りやアラ、野菜などを入れて食べていたものをこの割烹店がレシピとして確立してから、その名が有名になりました。石狩鍋の元祖と言われる割烹は金大亭(きんだいてい)という料亭で、その歴史は古く1880年(明治13年)に創業されていて、現在も多くのお客さんで賑わいを見せています。
石狩鍋の発祥地とされる石狩市は数多くの著名人を輩出しています。中でも有名なのは新選組始末記その他多くの作品を生み出した小説家の子母沢寛で、さらに何人かの石狩市出身の大相撲力士も居ます。その中には、悲運の横綱とも言われる第43第横綱、吉葉山潤之輔が特に有名です。そう言えばチャンコ鍋と石狩鍋にはいくつかの共通点があるようです。
さらに、石狩鍋と小樽市も縁が深く、ある意味では小樽市は石狩鍋を全国区の郷土料理にした立役者とも言えるでしょう。小樽市は石狩湾に面する立地条件があり、市内には石狩鍋をメインメニューにする料理店がいくつもあることで知られています。
小樽市は、道央、道南、道北、道東に分けられる北海道の道北の拠点で、商業活動が盛んなことで知られていて、多くの著名人を世に送り出しています。
小樽市出身の人には、松竹少女歌劇部、松竹歌劇団)の第1期生で、日本の女性歌劇史上で初めて男役を演じ、ターキーの愛称で1930〜40年代に国民的人気を博した水の江瀧子、個性的な名女優である宮本信子、ジャズ歌手であり、女優としてアカデミー助演女優賞を受賞したナンシー梅木がいます。
スポーツ界を見ると、本場のスキーで活躍した八木弘和や宮平秀治などが居ます。
ちなみに説明を要しない超有名な俳優・歌手の石原裕次郎も小樽市とは深いゆかりがあります。
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