兵庫県篠山市の郷土料理・ご当地グルメ
ぼたん鍋は、古くは縄文時代から食べられていたとも言われる、兵庫県丹波篠山地方の郷土料理です。
兵庫県丹波篠山地方では、冬になると猪の狩猟が盛んに行われ、夜明けには猟師達が山を歩き巡り、その日の獲物を持ち帰ります。この獲物の猪肉は兵庫県の食文化のなかで代表的なぼたん鍋の材料です。大皿に猪肉を盛り付けた有様があたかも牡丹の花を思わせることでぼたん鍋と呼ばれるようになったと言われています。
ぼたん鍋のレシピは、薄切りの猪肉を白菜やにんじん、ごぼう、きのこなどの野菜とともに煮込みますが、明治期の軍隊食で、味噌仕立ての猪鍋がルーツとされていて、今でも篠山市には数多くのぼたん鍋専門店があります。
ぼたん鍋の具材には野菜や根菜、きのこ類や芋類、コンニャクや麩、豆腐で、これらの具材を猪肉と一緒に煮て食べるのが一般的です。
ぼたん鍋の味付けはさまざまで、昆布と鰹節の出汁に味噌か醤油を入れることが多いようです。なお、風味付けに日本酒や味醂を加えても良いそうです。ちなみに、兵庫県丹波篠山地方から遠く離れた江戸風の味付けは、割り下にたっぷりの醤油と砂糖を使い、さらにそこに八丁味噌を加えて濃厚な味にしています。
ぼたん鍋を食する際には、取り皿に入れた生卵につけたり、薬味として山椒を振りかけたりします。
篠山市出身の有名人といえば、落語家の桂文珍や、兄弟で学術の分野で評価の高い河合隼雄、河合雅雄がいます。
何とも豪快なぼたん鍋料理が発祥した兵庫県ですが、兵庫県出身者にはそれとは正反対の緻密な科学の分野で芦屋市出身の野依良治(化学者、ノーベル化学賞受賞)がいます。
他にも兵庫県から出身の有名人や著名人は数多くいます。古いところでは江戸時代の歌舞伎・浄瑠璃作家で有名な近松門左衛門(尼崎市)が居ますし、現代では、SF作家の小松左京(神戸市=大阪府箕面市出身)、カモカのオッチャンで有名な田辺聖子(神戸市=大阪市生まれ)、鉄腕アトムの産みの親、漫画家の手塚治虫(宝塚市=大阪府豊中市生まれ)、緻密なイラストで知られる柳原良平(西宮市=東京都生まれ)、数々のヒット曲を世に送り出した小説家でもある阿久悠(津名郡五色町=現洲本市)、同じく作詞家の岩谷時子(西宮市)、独特の作風で知られる作曲家のキダ・タロー(宝塚市)、同じく作曲家の三枝成彰(神戸市)、夜霧よ今夜も有難うなどのヒット曲を数多く作曲している浜口庫之助(神戸市)などもいます。
将棋の世界では鬼才といわれる谷川浩司(神戸市須磨区)、重鎮の内藤國雄(神戸市)がいますし、超有名な映画評論家の淀川長治(神戸市)、天覧試合の巨人阪神戦で巨人の長嶋茂雄のサヨナラホームランを喫した悲運の大投手村山実(元阪神タイガース)は尼崎市の出身です。
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