宮崎県宮崎市の郷土料理・ご当地グルメ
冷や汁と聞くと、どのようなものか想像がしにくいかもしれませんが、分かりやすく手早く言うと、冷たい味噌汁をご飯にかけて食べる宮崎県のご当地汁で、夏バテ解消に効果がある宮崎県の郷土料理です。
魚のすり身に炙った味噌、すりごまなどを合わせ、それを魚の頭や骨、昆布などのだし汁で伸ばして、そこに豆腐を加え、冷えた麦飯にかけて食べます。なお、冷や汁に使う魚は一般的にはアジやトビウオ、カマスなどを使います。
冷や汁の発祥を見ますと、鎌倉時代の書である鎌倉管領家記録に「武家にては飯に汁かけ参らせ候、僧侶にては冷汁をかけ参らせ候」と書いてあるので、これが冷や汁のルーツのようです。
冷や汁は、その後全国各地に広まり、特に夏の暑さが厳しい宮崎県の風土に適していたため、宮崎県の郷土料理として定着するようになり、今でも宮崎県の家庭では一般的な食事になっています。
冷や汁の材料は、鯵の身(中型のあじ)、味噌(麦味噌)、いりごま、だし汁(水でも代用できる)、豆腐、みょうが、大葉、きゅうりとごま 少々です。
レシピ・作り方は、鰺を3枚におろして、骨と皮を除き、素焼きにします。すり鉢でごまを当たり、鰺の焼き身を入れて、さらにしっかりと当たるとペースト状になるので、そこに味噌を入れてしっかりと混ぜ合わせます。
合わせた味噌を160℃に温めたオーブンで10分程度焼きますが、途中で天地を返します。これで焼き味噌が完成し、常温で1カ月以上は保存できます。
次に、ミキサーに焼き味噌と、よく冷やしただし(または水)を入れて撹拌します。
それを器に盛り、豆腐をくずして入れ、きゅうり、みょうが、大葉などを盛って出来上がりで、これを熱い麦飯(白飯でもよい)にかけて食します。
なかなか美味しそうな味がレシピからも想像できますが、夏には手軽なお昼などに良いでしょう。
味の決め手はもちろん鯵ですが、脇役のみょうがときゅうりが主役を引き立てるようで、さっぱりしていながらもコクがある味噌汁といえるでしょう。
宮崎県には日南海岸があり、季節を問わず新婚旅行のカップルが多いのが特徴ですが、ぜひ冷や汁を試してみることをお勧めします。
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