奈良県吉野町の郷土料理・ご当地グルメ
柿の葉寿司は、先人の知恵が凝縮された郷土料理で、旅のお供として高い人気がある、奈良県の郷土料理です。
柿の葉寿司は、一口大の酢ご飯に、さばや鮭、あるいは小鯛の切り身を乗せて、それを防腐効果が高い柿の葉で包んでから押した押し寿司です。江戸時代に保存ができないさばなどの魚類は、塩でしめられて海から奈良に届けられました。その塩でしめられたさばをにぎり飯にのせてから柿の葉にくるんで、石で重しをして作ったのがはじまりとのことです。
奈良の吉野では当時魚と米が貴重品で、したがって柿の葉寿司は特別な料理とされていて、お祭りやお祝い事の際に客人に出されたそうです。なお、現在では、奈良県の主要駅で駅弁として売られています。ちなみに柿の葉には殺菌効果があるとされていて、柿の葉でご飯や魚を包むことで、ある程度日持ちがします。
こうして見ると柿の葉寿司はレシピというほどの料理ではないようで、現在では具材の魚の種類がいろいろなバリエーションになっているようです。
つまり柿の葉寿司のポイントは寿司を柿の葉に包むところにあると言えるでしょう。
したがって、ここでは柿の葉寿司の作り方は省略させて頂きますが、家庭では庭に柿の木があったらぜひ家族そろって柿の葉寿司作りにチャレンジしてみましょう。
さて、柿の葉寿司の発祥地である奈良県からは、多くの有名人や著名人が出ています。以下にその一部を順不同でご紹介いたします。
福井謙一(化学者、ノーベル化学賞受賞、文化勲章受章、学士院会員)は奈良市出身で、超有名な作家の司馬遼太郎は葛城市出身、ちあきなおみの超ビッグヒット曲「喝采」などを作曲している中村泰士、漫才の西川のりお(吉野郡川上村)、明石家さんま(奈良市=生まれは和歌山県)が奈良県出身です。
スポーツ界に目を転じますと、今ではやや時間が経過した感はありますが、ミュンヘンオリンピック柔道軽中量級優勝の野村豊和、や阪神タイガースと広島カープでスーパーマンのような活躍をして、日本シリーズでのリリーフでの「江夏の21球」でレジェンドになったプロ野球の大投、手江夏豊などがいます。
なお、架空の人物として竹取物語のかぐや姫は広陵町の生まれとされていますし、漫画家の手塚治虫は奈良県立医科大学で博士号を取得していますし、天才バカボンの「これでいいのだー」の漫画家、赤塚不二夫は戦後大陸から引き揚げで帰国してからは大和郡山市で育っています。
さて、お腹が空いてきたので、昨日の関西旅行で買い求めた駅弁の「柿の葉寿司」を頂くとしましょう。済みません、私の分しかありません。
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