大分県大分市の郷土料理・ご当地グルメ
手延べだんご汁はその昔の大名が美味しいと食した、「鮑腸(ほうちょう)」の代替食です。
鮑腸は、矢張り大分の郷土料理で、小麦粉に塩を入れて練り上げた生地をちぎって団子状にして、さらそれを細長く手でのばしたもので、長さが2m以上あります。その細長い形状が鮑(あわび)の腸のようなことからこの名前がつきました。
手延べだんご汁は、ごぼうやしいたけ、にんじんや里芋などを具材にした味噌汁あるいは、醤油味の汁に、小麦粉に水または塩水を加えて、耳たぶの硬さに練った生地を伸ばして入れる汁です。
手延べだんご汁の由来には諸説がありますが、有力な説は、時の大名であった大友宗麟が好物の「アワビの腸(鮑腸)」に似せて賄いに作らせたというものです。ちなみに、今では大分県特産の小麦粉を使ったお菓子の「やせうま」とともに、大分県の家庭料理として食されています。
手延べだんご汁の材料は、強力粉、薄力粉と塩、にんじん、大根、ごぼう、里芋、しいたけ、万能ねぎ、鶏もも肉、カボスです。
味付けには、塩、だし汁、麦味噌、濃口しょうゆ、柚子胡椒を使います。
まずは、薄力粉と強力粉をボウルに入れて、塩水を少しずつ入れながら混ぜます。小麦粉が固まりになったら濡れ布巾をかぶせて、そのまま少し寝かせます。
にんじんとごぼうを笹がきにして、大根はいちょう切り、里芋はひと口大に切ります。しいたけは厚切りに、万能ねぎは3cm幅に切り、鶏もも肉はひと口大に切ります。
鍋に水を張り、塩をひとつまみ入れてから里芋を入れて鍋を火にかけ、沸いたら、にんじん、大根、ごぼう、しいたけを入れます。
鶏もも肉に湯通しをして、別の鍋のだし汁に具を入れて温めます。作った団子を親指大に小分けしてから、30pほどの長さに手延べして、鍋に入れ、味噌を溶き入れます。なお、お好みで濃口しょうゆを入れてください。
それからねぎを入れて、ひと煮立ちすれば出来上がりで、食す時にはお好みで柚子胡椒とカボスの輪切りを添えます。
ここで大分県にゆかりのある有名人に手を差し伸べてみましょう。
第66代横綱・若乃花勝(花田虎上)と第65代横綱・貴乃花の母親は大分県出身で、それよりもかなり以前の第35代横綱の双葉山定次も大分県宇佐郡天津村布津部(現:大分県宇佐市下庄)の出身です。双葉山は今では相撲の神で、まさに大相撲界でのレジェンドですから、知らない人はいないでしょう。大相撲では多くの名横綱が誕生していますが、双葉山という名は永遠に不滅と言えます。
田舎暮らしの先駆者ともいえる大分市出身の南こうせつは、昭和57(1982)年からUターン帰郷で杵築市の広大な自宅で自然とともに暮らしているとのことです。
◆スポンサードリンク