鳥取県鳥取市の郷土料理・ご当地グルメ
かに汁は、松葉がに(ズワイガニ)の本場、鳥取県での冬の味覚で、贅沢な味噌汁です。 松葉がにのメスは「セイコ蟹」と呼ばれ、メス蟹を使う理由は、その卵が持つ独特のうまみが味噌汁に適しているからです。ちなみにかに汁は漁師料理として作られたのが発祥とされています。
毎年、松葉がにが旬の、11月から1月に鳥取県各地で開催されるイベントの代表的なメニューとしてかに汁が作られます。そのようなイベントでは、アツアツのかに汁を求める長い行列が出来ます。かに汁は冬の日常的な家庭料理としても、鳥取県が誇る季節的な伝統料理となっています。
かに汁の材料は、セイコ蟹、味噌と大根という至ってシンプルなものです。
かに汁の作り方・レシピもシンプルで、セイコ蟹をばらして、ボウルに入れます。なお、この時には包丁で殻に切れ目を入れると、より一層蟹の旨みが出ます。また、胴体の黒い箇所は外します。
拍子切りにした大根をボウルに入れ、水が入った鍋に、蟹と大根を入れて、中火で熱し、あく取りをします。大根の歯ごたえが残るのを目安に火を止めて、味噌を溶き入れれば美味なかに汁の出来上がりです。
調理のコツとしては、素材次第ですから鮮度のいい蟹であることと、蟹の旨みがポイントなので、甘みが出る白菜などは入れないで、旨みを吸ってくれる大根オンリーにすることです。つまり、かに汁は松葉がにのうま味が勝負ですから、それを消してしまうような具はあえて使わないことが、かに汁を美味しく食するコツになります。
松葉がにとかに汁で全国的に有名な鳥取県の出身者を見ますと、美味しいキリンビールの創始者である磯野長蔵は倉吉市の出身です。キリンビールの愛飲者は多いのですが、ビールを飲んでいる時に創始者のことは考えないでしょう。しかし創始者があってこその今ですから、一応ノミネートしました。事業家としてはアシックス創業者の鬼塚喜八郎も鳥取市出身です。
相撲ブーム復活の兆しがありますが、鳥取市は相撲にも深いつながりがあります。高校相撲界の四天王の一つと呼ばれる鳥取城北高校相撲部からは、元大関・琴光喜(田宮啓司)や、モンゴルから相撲留学して角界で旋風を巻き起こしている照ノ富士、逸ノ城も鳥取城北の卒業生です。
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